変わりゆく現実 2- 素敵な再会
2014年4月23日
(和訳掲載:7月29日)
Changing
Realities 2 -- A Wonderful Reunion
4-23-14
変わりゆく現実 パート2
素敵な再会
ジェイソン:
日が暮れるまであと1時間という時刻に空港に着いた。薄暗くなっていたけれど、僕達が着いたのは近代的な空港で、それははっきりと見えていた。前に見たような古臭い建物ではなく、流線形で大きな窓が並ぶビルにすっかり変わっていた。
それより何より、空にはたくさんのスターシップが浮かんでいた。大きなシップは空高くに、小さめのシップは地球により近いところに「停められて」いた。とても大きなシップがいくつかあり、とても高い所にいるので遠い影にしか見えなかった。
薄暗い明りのせいで目の錯覚なのかと思っていたけれど、ある大きな偵察シップが僕達の頭上すれすれに飛んできて近くに着陸した。その瞬間に、青いユニフォームを着た背の高いブロンドの存在が二人、シップから出てきて僕達の方へ迅速に歩み寄った。
薄暗かったけれど、サンディと僕は彼らがマイトルとマイトリアだとすぐにわかった。僕達も彼らの方へ歩み出したが、サンディは走り出した。彼女はマイトリアのところへ走ってゆき、彼女に抱きついた。マイトリアも温かく彼女を抱擁した。サンディはそれからマイトルをハグした。その間も僕は彼らの方へ歩きながら、男性らしく距離をおいた態度でいられるかなぁ、と考えていた。
「もう、ジェイソン、」 サンディは満面の笑みで言った。「あなたも彼らとハグしたいんでしょう。」
マイトリアは僕のために一歩前に出て大きく抱擁してくれた。マイトルだって抱擁してくれた。そしてプレアデスの男性はとてもオープンに愛情を示すんだよと言ってくれた。実際、どうして僕はそのことを覚えてないのかと尋ねられた。僕はプレアデス人だったってことだろうか?
「もちろんそうよ。」 サンディはまた僕の頭の中を読んで言った。「ということは、私もプレアデス人ってことね。それってすごくない?」
驚いたことに、マイトルとマイトリアは僕達を偵察シップへと連れて行ってくれた。中に入れるなんてなんて嬉しいことだろう。マイトルは僕を指揮席に座らせて指示を始めた。彼はこのシップをどうやって操縦するか、「思い出してもらう」と言ったので僕はびっくりした。ところが、僕は操縦方法を急に思い出したのでさらに驚いた。
サンディは僕のことをとても誇りに感じてニコニコしていたけれど、邪魔をしたくないようで遠くから見ていた。マイトルは僕達の間に立ち、ナビゲーションシステムと通信システムについて思い出すための説明を始めた。僕は、自分が『いま』の中に入ってゆくのを感じていた。やがて時間の概念を完全に手放した時、僕のマインドに記憶が爆発するように飛び出してきた。アルクトゥルスのスターシップ、アテナ号のメンバーだったプレアデス人としての本当の記憶だった。
僕は多次元的に自分自身を知覚するという、素晴らしい経験を味わっていた。僕は人間の器を身に着けて偵察シップにいて、またプレアデス人としての自分はスターシップにいて、それとは別に銀河連合の高名なメンバーとしての自分自身がいることにも気づいた。さらに、人間の子供だった時に、近所の湖で泳いでいて死にかけた時の感覚も強く蘇ってきた。
突然、僕は子供になって溺れていた。頭のずっと上の方に水面が見えたけれど、僕はどうでも良かった。完全なる平穏と静けさ、素晴らしい瞬間を味わっていたのだ。そしてもう意識を失いかけるなと思ったところで僕は水中から瞬間移動させられてスターシップにいた。
「なんて素晴らしい死だろう」 そう思っていると、まるで誰か別人が自分の身体の中に入り込んだような感じがした。こんな声が聞こえた。「私は別人ではありません。私は高次周波数の現実にいるあなた自身です。」
僕は目をぱっちりと開いたが、シップではなく平らな岩の上にいた。その岩からはよく湖に飛び込んだものだった。僕は多次元意識でいたので、その出来事の2つのバージョンが同時に見えていた。一つはシップに瞬間移動したバージョン、そしてもう一つはお兄ちゃんが僕が溺れているのを見つけて湖を泳いでゆき、岩まで僕を引き寄せていた。そして友達に、僕を湖から引き揚げてくれと言っていた。
凍えるように寒かったのを覚えている。彼らはしばらくかかってやっと僕に咳をさせ、水を吐かせた。そして誰かが呼んだであろう救急車の音が聞こえた。僕はあの事件のあと重い病気になり、長い間入院した。実際のところ、僕は病人として何年もの間を過ごしていた。
僕はすぐに「息が切れる」ので一度も体育に参加しなかった。僕はこれまで生きてきて、最悪な事といえば「溺れる」ことだと思ってきた。でもいま、気づいた。それは人生で最高の出来事だったのだ。こんなに長い間病にかかっていなければ、ここまで形而上学的な本やSFの本は読まなかったはずだ。
それに、10代になるまで一緒にいてくれた「想像上の友達」に会うこともなかっただろう。もちろん、マイトルの高次元の要素が僕をシップに移動させて僕の中に入ったことなどすぐに忘れた。いま気づいたんだ、あの想像上の友達とは僕自身のハイヤーセルフ、マイトルだったんだから。
なるほど、マイトルのことがわかったのも不思議ではない。僕の身体に入ってきたのは彼だったんだから。でも、僕の中にいながら同時にプレアデスにいたりアルクトゥルスのマザーシップにいたり、どうなっているんだろう?
「喜んですべての質問に答えよう、」 マイトルは僕の頭の中に答えた。
「君は僕だから、簡単に僕の頭の中を読めるんだろうね。」 僕は言った。
「『僕は君だ』と言えるほど単純でもない。それより『僕達はひとつだ』という感じだ。わかるかな?」 マイトルが尋ねた。彼はテレパシーで話していて、僕にはすべてよく聞こえていた。
「うん、何となくわかると思う。つまり、高次元では君と僕はひとつだということかな?」
「そう思っていいだろうね」 彼は微笑んで僕の背中をポンと叩いた。こんな風に肩を叩かれたことは一度もない。僕は病弱だったので運動選手には絶対になれなかった。身体も成人する頃にはずいぶん回復していたけれど、あの経験のお陰で僕は内気で臆病なままだった。
僕のハートを見透かし、本当の僕自身を見ることができたのはサンディただ一人だった。僕の命を救ってくれた兄は2~3年後に交通事故で亡くなった。それで僕は、彼が僕の命を救うために犠牲になったのだと思い込んでいた。
「君のお兄さんだった人にもシップで会えるよ。」 マイトルはまた僕の思考に答えて言った。
これを聞いた瞬間、僕はもう耐えられなくなって涙をこぼした。お兄ちゃんに生きて会えるなんて!
彼もプレアデス人だったのだと知って僕がいままで抱えていた罪悪感は解き放たれた。僕は彼の命を奪ったのだと思っていた。サンディがスカウトシップの向こうから駆け寄って僕を抱きしめた。僕は彼女の気持ちをそのまま受け入れた。
その時、気づいた。僕が「溺れた」時以来、僕は誰の慰めも決して受け入れることはなかった。お兄ちゃんが死んだ時も顔色を変えず、絶対に泣くことができなかった。そしていま、これまで耐えた分を、泣いて、泣いた。
永遠とも思えるほどの時間だったけれど、実際には「時間を超越」していた。僕は死にかけていた時と同じ、あの平穏と静けさをまた感じ始めた。でも、いまのこの感覚は生きているからこその平穏だった。
サンディ:
私はジェイソンほどドラマチックな経験をしなかった。もしかしたら、何が起きているかということより、彼を支えようと思っていたからかもしれない。どちらにせよ、ジェイソンが落ち着くころには私はあの状況にすっかり順応していた。実際のところ、私はどうしてこんなに冷静なんだろうって思ってた。まるで長旅を終えてやっと家に帰ってきたような、まるで普通のことみたいに感じてた。
うん、きっとそうだわ。これは私にとってはホームに戻ってくるってことだったんだ。物理プレーンでは、まったくホームにいるって感じたことがなかった。幸い、私には想像上の友達がいて、私のことを子供扱いせず大人に対するように話しかけてくれた。10代の頃、私があまりにも怖い悪夢を見た時には起こしてくれて、思考のコントロールの仕方を教えてくれた…そうすれば眠りながらでも思考をコントロールすることができた。
それより何より、私が生きてて不満があった時はいつも聞いてくれた。私には、安心して本当の自分になれるような家族はいなかった。だから「自分ではない」人格を作り上げた。そうやって、地球のファミリーとかいう見知らぬ人達とも話をすることができた。それから私は自分の部屋にこもってベッドに寝転がって天井を見つめて。そうやって想像上の友達と話をしたっけ。
「アルクトゥルス人のことでしょう?」 マイトリアが私の頭の中に答えて言った。
「えっ!」 私はショックな声を出した。「私、ずーっとアルクトゥルス人に話しかけてたの?」
突然、小さなシップが懐かしい光でいっぱいに満たされ、私の想像上の友達の感覚が現れた。その瞬間、私は落ち着いて光が私も包み、癒してくれるのを受け入れた。想像上の友達が戻ってきた。
私、ジェイソンに夢中になったりすごい冒険に夢中になったりでずっと気を取られていて、想像上の友達のことはすっかり忘れていた。生まれてからずっと癒してくれてきた友達を、どうして放っておいたりしたんだろう?
「あなたは私を放ってなどいませんよ。」 アルクトゥルス人の懐かしい声がした。「あなたはただ、私を統合のワンネスの中に引き入れただけです。」
私がショックな表情をしているので、こう言った。「ええそうよ、アルクトゥルス人の声よ。いま、私達と共にいてくれてますね。」
今度は私が泣く番だった。でも、悲しみではなく喜びの涙だった。マイトリアは私を抱きしめて言った。「そう、アルクトゥルス人はいつも私達のガイドであり、癒してくれる友達なのよ。」
「私達の?」 私は泣きながら尋ねた。もちろんそうだわ、マイトルはジェイソンのハイヤーセルフで、マイトリアは私のハイヤーセルフ。ジェイソンと私でそんなことを昔考えたことはあるけれど、人間ならではなの慎み深さがあって、自分のハイヤーセルフを認識するなんてことができなかった。
「でもちょっと待って、もしマイトリアとマイトルが私達だとしたら、そして二人は神聖なるパートナー同士だとしたら、つまり、私とジェイソンも神聖なるパートナーってこと?」 つい大声で言ってしまった。
「その通り、」 マイトリアとマイトルは声を一つにして言った。「もうあなた達は私達と融合しましたから、私達4人で統合ハイヤーセルフであるアルクトゥルス人と融合しましょう。」
ジェイソンと私は彼らの言葉に驚きながらも、彼らが差しのべた手を受け取った。マイトルとマイトリアが手を握り合い、ジェイソンはマイトリアの手をとり、私はマイトルの手を取った。こうやって4人は輪になった。
ジェイソンと私は以前、私達はみなひとつだって聞いていたけれど、いまはそのワンネスを感じることができた。一体化したエネルギーの圧倒するような感覚に私とジェイソンがゆったりと身を任せると、アルクトゥルス人が私達の輪の中心になった。
強い高揚感、至福感と無条件の愛が私達の光の輪いっぱいに広がり、私達の中心まで深く浸透していった。その瞬間、私達はガイアの核へと連れて行かれるのを感じた。私達の前にはラタルニウスとレムリア人達がいた。
彼らは素敵な音楽と美味しい食べ物を用意して大きな祝賀会の準備をしていた。みんな喜びと無条件の愛でニコニコと微笑んでいた。
「ようこそ、」 ラタルニウスが言った。「まずはお祝いをしましょう、その後に私達でガイアの核とコーナーストーンのクリスタルの再調整です。アルクトゥルス人が私達の準備を助けてくれますし、ガイドもしてくれます。」
スーからのノート
もうじきこの物語も終わりに近づいています。でも私にもわからないのです、私はただの書記ですから。もちろん、どんな小説でも筆者の自伝的要素はあります。物語の中には自分自身を描くものです。書くというのは、日常では経験できなかったことを実現させる一つの手段なのです。
このプレアデスの本に出てくるような出来事が実際に起きるような気がします。起きたらいいなと思っているんです。実際のところ、実はもう起きていることで、私が思い出せないだけかもしれません。もしくは代替現実では起きているとか、この現実の半オクターブ上の現実で起きている可能性もあります。どれも正しいのです。すべては「ひとつ」の中で同時に起きています。